【2026年8月発表】省力化投資補助金(一般型)第6回採択結果と傾向分析|採択率63.9%、6回連続60%台の高水準に

省力化投資補助金(一般型)第6回の採択率は63.9%。6回連続で60%台の高水準となりました。過去6回の推移、第5回との比較、全国・北海道の採択傾向、第6回の採択事例を詳しく分析します。

2026年8月28日、省力化投資補助金(一般型)第6回の採択結果が発表されました。

第6回は、申請者1,841者に対して1,176者が採択され、**採択率は63.9%**となりました。

前回の第5回は61.5%でしたので、採択率は2.4ポイント上昇しています。

さらに、第1回から第6回まで、採択率はすべて60%台です。ものづくり補助金や新事業進出補助金など、採択率が30%台となっている他の主要な設備投資系補助金と比べても、引き続き非常に高い水準となっています。

一方、北海道の採択者は30者。第5回の44者から減少し、過去6回では最も少ない結果となりました。

この記事では、第6回の採択結果について、過去の公募回との比較や全国の傾向、北海道30者の採択状況、第6回で公表された実際の採択事例などから詳しく分析します。


目次

第6回の採択率は63.9%|6回連続で60%台

省力化投資補助金(一般型)第6回の採択結果は、次のとおりです。

項目第6回
申請者数1,841者
採択者数1,176者
採択率63.9%
北海道採択者数30者

第5回の採択率61.5%から2.4ポイント上昇し、再び63%台となりました。

今回も採択率は60%台を維持し、第1回から第6回まで6回連続で60%台となっています。

省力化投資補助金(一般型)は、中小企業等が人手不足に対応するため、個別の現場や事業内容に合わせて設備やシステムを導入する場合に活用できる補助金です。

採択率の高さに加え、公募回数も比較的多く設定されており、国が中小企業の省力化投資を重点的に支援していることがうかがえます。


第1回から第6回までの採択率を比較

今回の第6回だけではなく、これまでの採択結果を並べると、省力化投資補助金(一般型)で高い採択率が継続していることがより明確に分かります。

公募回申請者数採択者数採択率
第1回1,809者1,240者68.5%
第2回1,160者707者60.9%
第3回2,775者1,854者66.8%
第4回2,100者1,456者69.3%
第5回2,035者1,251者61.5%
第6回1,841者1,176者63.9%

第1回から第6回までで最も低い第2回でも60.9%、最も高い第4回は69.3%です。

6回の合計では、

  • 申請者数:11,720者
  • 採択者数:7,684者
  • 単純累計での採択率:約65.6%

となります。

単純に累計すると、およそ3社に2社が採択されている計算です。

第3回、第4回の時点では「採択率が高い補助金」という印象でしたが、6回連続で60%台が続いたことで、高い採択率は省力化投資補助金(一般型)の一つの特徴になってきたと考えてよいでしょう。

申請者は減少した一方、採択率は上昇

第5回と第6回を比較すると、申請者数は減少しています。

  • 第5回:2,035者
  • 第6回:1,841者

194者減少し、約9.5%の減少です。

一方、採択率は、

  • 第5回:61.5%
  • 第6回:63.9%

と2.4ポイント上昇しました。

申請者数の減少が採択率の上昇にどの程度影響したかは、公表資料だけでは判断できません。

ただし、申請者が増加し続けて競争が急激に厳しくなっている状況ではなく、第6回でも60%を超える高い採択率が維持されたことは確認できます。

第5回の詳しい採択結果・傾向については、以下の記事で分析しています。

【2026年6月発表】省力化投資補助金(一般型)第5回採択結果と傾向分析|採択率61.5%、5回連続60%台の高水準に
https://h-hojo.jp/2026/06/06/%e3%80%902026%e5%b9%b46%e6%9c%88%e7%99%ba%e8%a1%a8%e3%80%91%e7%9c%81%e5%8a%9b%e5%8c%96%e6%8a%95%e8%b3%87%e8%a3%9c%e5%8a%a9%e9%87%91%ef%bc%88%e4%b8%80%e8%88%ac%e5%9e%8b%ef%bc%89%e7%ac%ac5%e5%9b%9e/


第6回の採択者はどんな企業?全国の傾向を分析

第6回については、採択結果とあわせて、採択者の業種、補助金申請額、従業員数などのデータも公表されています。

第5回と比較してみると、細かな変化はあるものの、採択されている企業の大きな傾向にはそれほど変化がありません。

製造業51.4%、建設業14.6%で約3分の2

業種別では、今回も製造業が最も多く、全体の半数を超えています。

主な業種は、

  • 製造業:51.4%
  • 建設業:14.6%
  • 学術研究、専門・技術サービス業:4.2%
  • 小売業:4.0%
  • 卸売業:3.9%
  • その他サービス業(自動車整備業・ビルメンテナンス業):3.7%
  • 医療・福祉:3.6%

となっています。

製造業と建設業を合わせると66.0%で、採択者のおよそ3分の2を占めます。

第5回は製造業49.7%、建設業17.7%でした。第5回と比べ、第6回は製造業の割合が49.7%から51.4%へ上昇し、建設業は17.7%から14.6%へ低下しましたが、「製造業と建設業が中心」という大きな傾向は変わっていません。

一方で、システム導入、AI、医療機器などを活用した省力化も採択されており、製造業や建設業だけが活用している補助金ではありません。

申請額は1,500万円~1,750万円未満が最多

採択者の補助金申請額を見ると、

1,500万円以上~1,750万円未満が17.8%で最多

となっています。

次いで、

  • 750万円以上~1,000万円未満:12.6%
  • 2,000万円以上~3,000万円未満:11.8%
  • 3,000万円以上~4,000万円未満:9.6%
  • 500万円以上~750万円未満:9.0%
  • 1,000万円以上~1,250万円未満:9.0%

などとなっています。

第5回も1,500万円以上~1,750万円未満が18.1%で最多でした。

比較的大きな設備投資に活用されるケースが多い一方、1,000万円未満の申請も相当数あります。

「省力化投資」という名称から大規模な設備投資をイメージしがちですが、必ずしも大型の設備投資だけに活用されている補助金ではありません。

従業員6~10人の企業が最多

従業員数別では、

6~10人の事業者が17.7%で最多

となっています。

そのほか、

  • 5人以下:12.8%
  • 11~15人:10.2%
  • 21~30人:13.9%

など、小規模な企業も多く採択されています。

第5回でも6~10人が18.8%で最多でした。

この点からも、省力化投資補助金(一般型)は、従業員数が数十人、数百人規模の企業だけではなく、従業員10人前後の中小企業でも十分に活用されている補助金であることが分かります。


北海道の採択は30者|過去6回で最少

第6回では、北海道から30者が採択されました。

全国1,176者のうち北海道は30者で、全国に占める割合は2.6%です。

これまでの北海道の採択者数は次のとおりです。

公募回北海道採択者数
第1回43者
第2回38者
第3回59者
第4回53者
第5回44者
第6回30者

第6回の30者は、これまでの6回で最も少ない採択者数です。

第5回は44者で、全国の採択者に占める割合は3.5%でしたので、第6回は採択者数・全国に占める割合ともに減少しました。

ただし、ここは注意が必要です。

都道府県別の申請者数は公表されていません。

そのため、北海道の採択者数が減ったからといって、「北海道の採択率が低下した」「北海道の事業者が採択されにくくなった」と判断することはできません。

北海道からの申請者数自体が少なかった可能性もあります。

当センターの主な対応地域では札幌市11者、恵庭市1者

当センターの主な対応地域で見ると、第6回は、

  • 札幌市:11者
  • 苫小牧市:0者
  • 千歳市:0者
  • 恵庭市:1者

となりました。

札幌市は引き続き一定数の採択がありますが、第6回では苫小牧市、千歳市の採択はありませんでした。

地域別についても、市町村ごとの申請者数が公表されていないため、採択率の高低まで判断することはできません。


北海道30者の採択事業から見える傾向

第6回で採択された北海道30者について、公表された事業計画名から主な省力化投資の内容を当センターで独自に分類しました。

複数の要素を含む事業については、事業計画名から読み取れる主な取組を1つに分類しています。そのため、公式な業種分類とは異なります。

主な省力化投資の内容採択者数
農業・畜産の省力化7者
製造・加工設備の自動化・高度化7者
食品・農産水産加工・物流の省力化6者
業務DX・AI・基幹システム6者
建設・土木・現場作業の省力化4者
合計30者

北海道では、農業・畜産分野と製造・加工分野がそれぞれ7者で最も多くなりました。

農業・畜産分野では、

  • 水稲栽培への専用農機導入
  • 玉ねぎ栽培への8条移植機・自動操舵等の導入
  • かぼちゃ収穫へのコンベア・デジタル監視の導入
  • 全自動コンバイン
  • スマート農業によるブロッコリー栽培
  • 水稲栽培の包括的な省力化
  • 削蹄作業の機械化

などが採択されています。

農機や自動操舵、デジタル技術などを活用した農業・畜産分野の省力化が7者採択されていることは、第6回の北海道採択事業の特徴の一つといえます。

また、製造・加工分野でも、NCルータ、全自動ねじ加工システム、穴あけ・切断複合機、デジタル制御切断機、鋼板切断設備など、人手に依存していた加工工程を機械化・自動化する事業が7者確認できます。

一方、北海道らしい第一次産業や製造業だけではありません。

食品・農産水産加工・物流の省力化が6者、業務DX・AI・基幹システムを中心とした取組も6者ありました。

例えば、

  • 就活支援業務統合システム
  • 新基幹システム
  • AIアバター受付
  • 予約DX・会計自動化
  • 販売管理システム

などが採択されています。

第6回の北海道採択事業を見ると、農業や製造・加工といった現場作業の機械化だけでなく、AIやシステムによる事務・管理業務の省力化まで、幅広い取組が採択されていることが分かります。


第6回の採択事例から見る省力化投資の考え方

第6回の公式資料では、実際に採択された事業計画をもとに、複数の事例が紹介されています。

その中でも、省力化投資補助金(一般型)の考え方が分かりやすいのが、空調設備工事を行う建設事業者の事例です。

この事業者では、鋼材の切断工程について、

  • 工場長が手作業で鋼材の最適な配置を決めている
  • 作業が属人化している
  • 切断後の汚れやバリを人手で除去している
  • 生産能力が受注拡大の制約になっている

といった課題がありました。

そこで、

ファイバーレーザー切断機とAIネスティングソフト

を導入しています。

AIネスティングソフトは、CADデータをもとに鋼材の最適な配置を自動で計算するものです。

さらに、従来のプラズマ切断機を高速・高精度なファイバーレーザー切断機へ変更することで、切断後の汚れやバリを大幅に減らします。

この設備投資による効果として、公式資料では、

  • 年間約1,585時間の省力化
  • 鋼材の有効利用率を約10%改善
  • 切断後の後処理作業をほぼ不要化

などが示されています。

注目したいのは、省力化したところで計画が終わっていないことです。

省力化によって工場長などが作業から解放された時間を、

  • 品質管理
  • 後進育成
  • 工程管理
  • 原価計算体系の整備
  • 積算の精密化
  • 価格交渉の準備

などへ振り向け、最終的に収益力の向上につなげる計画となっています。

つまり、

設備導入 → 作業時間削減 → 人員・時間の創出 → より付加価値の高い業務へ再配置 → 収益力向上

という流れです。

また、「省力化できます」という抽象的な説明ではなく、年間約1,585時間削減、材料利用率約10%改善と、効果が具体的に数値化されています。第6回の公式事例でも、このように導入前の課題から導入設備、導入後の効果までが具体的につながっています。

今回紹介した1事例だけで採択基準全体を判断することはできません。ただし、この事例からは、単に設備を導入するだけでなく、現在どの工程にどの程度の負担があり、設備導入によって何時間・何人分の作業を減らし、その結果として生まれた経営資源をどこへ振り向けるのかまで考えることが重要だと読み取れます。

これは省力化投資補助金(一般型)の事業計画全般にも通じる考え方です。現状の課題、省力化の具体的な効果、生まれた人員・時間の活用、その先の生産性・収益力向上までをつなげて考えることが重要です。


高採択率は第8回まで続く?その先は制度再編にも注意

省力化投資補助金(一般型)は、第1回から第6回まで6回連続で採択率60%台となっています。

第1回から第6回まで6回にわたって高い採択率が続いていることに加え、第8回も現在と同じ一般型として公募されていることから、当センターでは、第8回まではこれまでと同様に比較的高い採択率が続く可能性が高いと見ています。

第7回はすでに締め切られており、第8回は公募中です。

もちろん、これは当センターの見解であり、第8回の採択率が60%台になることを保証するものではありません。

申請者数や予算、申請内容などによって採択率は変動します。

一方で、来年度以降については注意が必要です。

当センターで把握している情報では、来年度から他の補助金との統合・再編により、公募形態そのものが変わる可能性があります。

制度の枠組みが変われば、予算規模や審査方法、申請者数などにも影響が及ぶことが考えられ、現在のような60%台の高い採択率がそのまま続くとは限りません。

「これまで6回とも60%台だったから、今後もずっと採択されやすい補助金」と考えるのは早計です。

逆にいえば、現在と同じ一般型の仕組みで実施される第8回は、省力化投資を具体的に検討している中小企業にとって、活用を検討する価値の高い公募回と当センターでは考えています。


第8回公募を検討する事業者へ

第7回公募はすでに締め切られており、現在は第8回が公募中です。申請受付は9月中旬、締切は10月中旬が予定されています。

第8回への申請を検討する場合は、設備を選ぶだけではなく、まず現在の業務工程を確認し、どこに人手や時間がかかっているのかを把握しておくことが重要です。

特に、
・現在の作業時間・必要人員の確認
・導入する設備と省力化する工程の検討
・導入後の作業時間・必要人員の試算
・設備の見積取得
・事業計画作成に必要な資料の準備

などは早めに進めておくとよいでしょう。

特に、作業時間や必要人員、処理能力など、省力化前と省力化後の違いを数値で示せるよう、早い段階から現状を把握しておくことが重要です。

設備の見積取得や事業計画の作成にも時間がかかります。

第8回の活用を考えている場合は、公募締切直前になってから準備するのではなく、設備候補の選定とあわせて、現在の業務工程や省力化効果の確認を早めに進めておくことをおすすめします。

省力化投資補助金(一般型)の制度概要、補助上限、補助率、対象経費、公募状況などについては、以下のページでも詳しく紹介しています。

省力化投資補助金(一般型)|北海道補助金助成金サポートセンター
https://h-hojo.jp/%E7%9C%81%E5%8A%9B%E5%8C%96%E6%8A%95%E8%B3%87%E8%A3%9C%E5%8A%A9%E9%87%91%E4%B8%80%E8%88%AC%E5%9E%8B/

最新の公募情報・公式資料については、公式サイトをご確認ください。

トップページ(一般型)|中小企業省力化投資補助金
https://shoryokuka.smrj.go.jp/ippan/


補助金申請をお考えの方は、経産省「認定支援機関」が運営する当センターへ、ぜひご相談ください

北海道補助金助成金サポートセンターでは、札幌市・苫小牧市・千歳市・恵庭市など道央地区や北海道内を中心に、自社での申請が難しい事業者に向けて各種補助金の申請サポートを行っています

当センターを運営する株式会社OTisは、経済産業省から認定を受けた中小企業経営支援に関する認定支援機関(経営革新等支援機関)。補助金のプロが相談から申請・実績報告まで徹底サポートさせていただきます。

これまでも国や地方自治体の様々な補助金のサポート実績がありますので、支援をご希望の方や、自社でも使えるかなどご相談は、電話、公式LINE、お問合せフォームなどでご連絡ください。お待ちしています。

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■■■この記事の著者■■■

中小企業専門・補助金活用アドバイザー 矢農 誠

★経済産業省認定 経営革新等支援機関 株式会社OTis(オーティス)経営支援室 室長/北海道補助金助成金サポートセンター センター長。
★国の補助金から北海道ローカルの補助金まで幅広く対応。大型補助金だけでなく、大手コンサルが扱いにくい100万円規模の小規模な補助金にも対応。
★1979年生まれ。市議会議員、地場飲食店チェーン本部総務部長を経て現職。商工会議所認定ビジネス法務エキスパート。麻雀7段。

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