【2025年度】苫小牧市地域イノベコミュ支援事業補助金|異業種交流・学生連携・起業家イベントで使える補助金

苫小牧市の「地域イノベコミュ支援事業補助金(2025年度)」を詳しく解説。異業種交流、学生連携、起業家イベントなどに最大50万円(補助率4/5)。対象経費、対象者、活用事例、申請ステップをわかりやすくまとめました。


目次

はじめに

苫小牧市が2025年度に実施する「地域イノベコミュ支援事業補助金」は、市内のイノベーション促進を目的に、コミュニティ形成や連携イベントを支援する補助金です。異業種交流会、学生との共同プロジェクト、起業家イベントなど、地域で新しいつながりや価値を生み出す取り組みであれば幅広く活用できます。

補助率は4/5と高く、上限額は最大50万円。企画内容が5つの取組テーマに当てはまれば活用しやすく、市内で新しいコミュニティ形成をめざす団体・事業者にとって使いやすい制度といえます。

この記事では、制度の概要、対象テーマ、企画事例、対象経費、申請の流れまでを整理し、苫小牧市内で活動する団体や事業者の「活用ガイド」としてまとめています。


制度概要|補助率・上限額・対象者・対象事業を分かりやすく整理

制度の基本情報をまとめた一覧です。
ここで概要をつかんでおくと、対象テーマや事例の理解がスムーズになります。

■ 制度概要

項目内容
制度名地域イノベコミュ支援事業補助金(令和7年度)
目的市内産業振興とイノベーション推進に携わる者のコミュニティ形成支援
補助率一律 4/5
補助上限額50万円:参加見込み50名超のイベント
20万円:小規模イベント・事業アイデア具現化プロジェクト
対象者市内に事業所がある者、または市内で事業を実施する者(市税滞納なし)
対象事業(5つの取組テーマ)①新製品・技術・サービス開発促進/②産学官金の連携強化/③ものづくり産業の活性化/④学生のアントレ教育/⑤市内企業の課題解決
対象外事例商談会・販売会・利益目的のイベント・契約取引を主目的とする催し
募集期間随時(開催1か月前が目安)
報告期限事業後30日以内 または 2026年3月19日まで

補助対象となる5つの取組テーマ|どの企画が該当するか判断するポイント

この補助金は 非営利のイベント・プロジェクトが対象 の制度であり、以下の5つのテーマのいずれかに該当することが利用条件となります。
まずは「自分の企画がどのテーマに当てはまるか」を整理しましょう。


① 新製品・技術・サービスの開発促進

市内企業・学生・スタートアップなどが、新しいサービスや技術へ取り組む“きっかけづくり”に該当します。

方向性の例

  • 技術勉強会
  • 新規事業テーマの共有会
  • 実証前の意見交換会

② 産学官金の連携強化

大学・金融機関・行政・企業が連携し、イノベーションを創出する取り組み。

方向性の例

  • 大学研究者 × 企業の相談会
  • 金融機関の事業創出支援イベント
  • 産学官テーマ探索ワークショップ

③ ものづくり産業の活性化

苫小牧市の主要産業であるものづくり分野の発展につながる内容。

方向性の例

  • IoT・AI・DX導入講座
  • 製造事業者同士の交流会
  • 技術改善の勉強会

④ 市内学生のアントレプレナーシップ醸成

学生の起業家精神や課題発見力を育てる企画。

方向性の例

  • ビジネスアイデアコンテスト
  • 起業家講演
  • 課題解決型インターン

⑤ 市内事業者の課題の掘り起こし・課題解決

最も幅広く対象となりやすい枠。企業の困りごとを把握し共有する取り組み。

方向性の例

  • 課題ヒアリング会
  • 課題共有ワークショップ
  • 専門家の課題整理セミナー

活用できるイベント・プロジェクト事例|20万円枠・50万円枠の使い分けも解説

※以下の企画案は、公募資料を参考に 北海道補助金助成金サポートセンター で作成したものです。

制度の対象テーマを踏まえたうえで、実際に想定しやすいイベント案を紹介します。


■ 50万円枠(50名超イベント)で実施しやすい企画

● 大規模異業種交流 × イノベーション共有イベント

多様な主体(企業・大学・学生・支援機関・金融機関)が参加する大型イベント。

● 起業家・経営者のパネルディスカッション

苫小牧出身・市内在住の経営者による登壇イベント。

● 次年度イノベーション活性化事業と連動するテーマ創出イベント

企業課題や地域テーマを整理する場として効果的。

● DX・生成AI・ものづくり技術の大型セミナー

参加者が集まりやすいテーマで50万円枠に適する。


■ 20万円枠(小規模イベント・プロジェクト)

● 学生 × 市内企業の課題解決プロジェクト

インターン型プロジェクトや小規模共同研究。

● 企業の課題ヒアリング会

専門家がファシリテートする少人数ワークショップ。

● 小規模技術講座・勉強会

DX・業務改善やAI活用などの実務的テーマ。

● 少人数ピッチイベント(3~5名登壇)

アイデア段階の若手起業家や学生が登壇する形式。


補助対象経費|使える費用・使えない費用をわかりやすく解説

イベントやプロジェクトを企画する際に、どの費用が補助対象になるかは非常に重要なポイントです。
地域イノベコミュ支援事業補助金では、「イベント実施に直接必要な経費」 が対象となります。

■ 補助対象経費一覧(表)

経費区分内容例
報償費講師・登壇者への謝礼金
旅費講師・外部ゲストの交通費・宿泊費
需用費(印刷製本費)チラシ、配布資料、当日資料の印刷費
人件費イベント当日のアルバイト等の人件費(※従業員給与は不可)
役務費通信費、広告掲載料、各種手数料など
委託費イベント運営の一部委託、外部ファシリテーター委託など
物品購入費イベントに必要な備品(転用性の低いもの)
使用料および賃借料会場費・機材レンタル費・配信サービス利用料

● 対象外となる主な経費

  • 申請者の従業員給与
  • 飲食費(懇親会費など)
  • 汎用的に使える高額備品
  • 商談会・販売会など営利目的の企画経費
  • 契約取引を主目的としたイベント

● 企画時のポイント

  • 「直接必要かどうか」で判断すると整理しやすい
  • 領収書がしっかり残せる費用を中心に
  • 備品購入は“他用途に転用できない”ものに限定する

申請の流れ|準備〜申請〜完了報告までの手順を解説

地域イノベコミュ支援事業補助金は、厳しい審査があるわけではなく、きちんと手順を踏めば活用しやすい制度です。

● 流れの全体像(6ステップ)

  1. 企画立案
  2. 申請書類の作成
  3. 開催1か月前の申請(メール提出推奨)
  4. 交付決定通知の受領
  5. イベント実施 → 完了報告(30日以内 or 2026/3/19まで)
  6. 交付確定 → 請求 → 補助金入金

● 申請に必要な書類

  • 交付申請書(様式1号)
  • 実施計画書(様式2号)
  • 収支予算書(様式3号)
  • 同意書(様式4号)
  • 事業概要資料
  • 事業所の証明書類(登記事項証明書 など)

● スムーズに進めるコツ

  • 1か月前に“余裕を持って”申請
  • イベント目的と5テーマの整合性を文章化
  • 当日の写真や資料は確実に保存(報告書に必須)

この補助金が向いている事業者・団体|利用シーン別に紹介

  • コワーキングスペース・コミュニティ運営者
  • 市内企業(DX・技術導入・業務改善の勉強会など)
  • 大学・教育機関(学生向けアントレ教育)
  • 商工団体・支援機関
  • 起業家支援団体・スタートアップコミュニティ

地域で新しい連携や価値を生み出したい事業者には使いやすい制度です。


まとめ

■ 本記事のポイント

  • 補助率4/5で最大50万円
  • 非営利のイベント・プロジェクトが対象
  • 5つの取組テーマに当てはまることが重要
  • 小規模ワークショップから大規模イベントまで活用可能
  • 申請は開催1か月前が目安

■ 関連リンク

● 補助金公式ページ(苫小牧市)
https://www.city.tomakomai.hokkaido.jp/kanko/kosho/rodokoyo/kogyosinko/inno-commu.html

● 参考:苫小牧市イノベーション活性化事業補助金(2025年公募終了)解説
https://h-hojo.jp/2025/07/13/%e3%80%902025%e5%b9%b4%e5%ba%a6%e7%89%88%e3%80%91%e8%8b%ab%e5%b0%8f%e7%89%a7%e5%b8%82%e3%82%a4%e3%83%8e%e3%83%99%e3%83%bc%e3%82%b7%e3%83%a7%e3%83%b3%e6%b4%bb%e6%80%a7%e5%8c%96%e4%ba%8b%e6%a5%ad/


補助金申請をお考えの方は、経産省「認定支援機関」が運営する当センターへ、ぜひご相談ください

北海道補助金助成金サポートセンターでは、札幌市・苫小牧市・千歳市・恵庭市など道央地区や北海道内を中心に、自社での申請が難しい事業者に向けて各種補助金の申請サポートを行っています。

当センターを運営する株式会社OTisは、経済産業省から認定を受けた中小企業経営支援に関する認定支援機関(経営革新等支援機関)。補助金のプロが相談から申請・実績報告まで徹底サポートさせていただきます。

これまでも国や地方自治体の様々な補助金のサポート実績がありますので、支援をご希望の方や、自社でも使えるかなどご相談は、電話、公式LINE、お問合せフォームなどでご連絡ください。お待ちしています。

北海道補助金助成金サポートセンター
電話:050-3124-0901
営業時間:平日9:00~18:00
(お問合せフォームでのお問合せは24時間承ります)

ご相談・お問い合わせはこちら

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■■■この記事の著者■■■

中小企業専門・補助金活用アドバイザー 矢農 誠

★経済産業省認定 経営革新等支援機関 株式会社OTis(オーティス) 経営支援室 室長/北海道補助金助成金サポートセンター センター長。
★国と北海道ローカルの補助金を得意とし、大型補助金のみならず大手コンサルが扱わない100万円単位の小規模な補助金もフォロー出来ることが強み。
★1979年生まれ、市議会議員→地場飲食店チェーン本部総務部長→現職。商工会議所認定ビジネス法務エキスパート、麻雀7段。

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